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養毛剤は発毛剤や育毛剤と比べて何が違うのか?


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男性型脱毛症(AGA)など、薄毛に悩まされている方はたくさんいます。

また、女性であっても、ホルモンバランスの乱れる出産期や更年期などに、薄毛のみられるケースがあります。

そんなときによく用いられるのが発毛剤や育毛剤です。

でも、発毛剤や育毛剤のほかに、養毛剤と呼ばれるものもあることをご存じだったでしょうか。

今回は養毛剤の働きや効果、また、発毛剤や育毛剤との違いなどについて解説したいと思います。

発毛剤や育毛剤という言葉は聞いたことがあるけど、養毛剤という言葉を初めて聞いたという方もいらっしゃることと思います。

養毛剤の働きや効果について解説する前に、まずは養毛剤とはどのようなものかについて見てきたいと思います。

養毛剤の働きは?

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養毛剤という字を見てみると、「髪の毛を養う」という意味が含まれているようです。

日本大百科全書に、養毛剤についての詳しい記載があるので、以下に (引用)してみたいと思います。

発毛を促進したり毛髪の成長を速めたりすることを目的とし、その有効成分としてビタミン剤、アミノ酸製剤、女性ホルモン、塩化カルブロニウム、ニンニクエキス、ヒノキチオールなどを配合した薬剤をいう。

一般用医薬品または医薬部外品として市販され、広く使用されているが、医療用医薬品としてはかならずしもその効果は認められていない。

いわゆる養毛剤として知られるヘアローションは、清涼感と芳香を主目的としてエタノールに香料を配合したものであり、ヘアトニックは、エタノールを主剤としたヘアローションに、前述のような成分を含有する発毛促進剤や殺菌剤を配合したものである。

日本大百科全書に書かれている養毛剤の意味の要点を上げると、養毛剤は「発毛を促進したり毛髪の成長を早めたりする」「有効成分としてビタミンやアミノ酸、女性ホルモンやニンニクエキスなどを含む」「一般用医薬品、または医薬部外品として市販されている」「清涼感と芳香を主目的としている」ということになります。

それでは、1つ1つについて解説していきたいと思います。

まずは、「発毛を促進したり毛髪の成長を早めたりする」という点についてです。

日本大百科全書によると、養毛剤は発毛を促進したり毛髪の成長を早めたりするためのものだとされています。

ただ、男性型脱毛症を専門とする医師によると、養毛剤は今ある髪の毛が抜けるのを防ぎ、髪の健康状態を保つためのものとされています。

また、医師によっては、養毛剤は薄毛に悩んでいる人が用いるものというよりは、現在生えている髪の毛を元気にするためのものと説明している人もいます。

なぜこのようにさまざまな情報が錯綜しているのかというと、そもそも養毛剤といわれるものについて、明確な定義がないからだといえます。

養毛剤に発毛効果があるのかどうかについては、使用する人の頭皮状態によるとしか言えません。

また、医薬品医療機器等法(かつての薬事法)によって、養毛剤自体が発毛効果を謳うことはできません。

養毛剤の成分としては、髪の毛や頭皮に栄養をあたえる成分や、頭皮を乾燥から守る成分、頭皮の皮脂やフケを抑える成分などがあげられています。

養毛剤は、薄毛に悩んでいる男性のための商品だけでなく、女性用のものもたくさんあります。

副作用の現れるような成分が入っていることはほとんどなく、安心して用いることができます。

分類

発毛剤はともかくとして、育毛剤と養毛剤にはあまりハッキリとした境界線がないように思われます。

ただ、1つの目安として、育毛剤や養毛剤が何に分類されるのかということがあげられます。

発毛剤は医療用医薬品に分類されるもので、原則として医師によって処方されることとなります。

一般の薬局やドラッグストアなどで手に入れることはできません。

日本大百科全書によると、養毛剤は「一般用医薬品、または医薬部外品として市販されている」とされていますが、一般用医薬品とか医薬部外品とはどのようなものを指すのでしょうか。

一般用医薬品は「OTC医薬品」ともよばれています。

OTCとは「Over The Counter」の頭文字をとったもので、薬局やドラッグストアで、対面販売されるタイプの医薬品のことを意味しています。

一般用医薬品には「要指導医薬品」と「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」の4つのタイプがあります。

このうち、要指導医薬品と第1類医薬品は、専門家である薬剤師が対応する決まりとなっています。

先ほど発毛剤について少し述べましたが、日本で発毛効果が認められている成分は3つあります。

それは、「フィナステリド」と「デュタステリド」そして「ミノキシジル」です。

3つのうち、フィナステリドとデュタステリドは内服タイプの発毛剤となっており、原則として医師によって処方されることとなります。

ただ、ミノキシジルは塗り薬タイプとなっており、代表的なものに大正製薬の発売している「リアップシリーズ」があります。

リアップシリーズは第1類医薬品に分類されているため、薬局やドラッグストアで薬剤師の指導を受けたうえで購入することが可能となっています。

発毛や男性型脱毛症について説明したインターネット上のサイトを見ていると、第1類医薬品であるリアップを育毛剤として扱っている記事もありますが、正確には、リアップは第1類医薬品に属する発毛剤だということなのです。

第2類医薬品に関しては、要指導医薬品や第1類医薬品のような、薬剤師からの説明義務はなく、あくまでも努力義務だとされています。

第3類医薬品に関しては、販売者から購入者に対する説明義務も努力義務もありません。

先ほど述べたように、日本大百科全書によると、養毛剤は「一般用医薬品、または医薬部外品として市販されている」ということでしたが、養毛剤が一般用医薬品として販売されていることはあまりないようです。

育毛剤はその多くが医薬部外品となっていますが、中には化粧品に属するものもあります。

養毛剤は、一般的には化粧品に属する者が多いようです。

ここでまた新たなキーワードである、医薬部外品と化粧品という言葉が出てきました。

では、医薬部外品と化粧品化粧品とでは、どのような違いがあるのでしょうか。

医薬部外品も化粧品も、原則としてその効果や効能を宣伝することができません。

たとえば、医療用医薬品である発毛剤のように。

髪の毛が生えてくるとか、炎症を抑えるなどという宣伝をおこなうことはできません。

ただし、医薬部外品の場合、配合されている有効成分の効果に関しては、その効果を宣伝することが可能となっています。

医薬部外品は医療用医薬品に比べると、どちらかというと予防や衛生を目的としているという特徴があります。

治療を目的としている医療用医薬品とはその点で異なっているのです。

化粧品に関しては、効果や効能に関する宣伝がよりソフトとなり、医薬部外品の場合には認められている皮膚の殺菌や、肌荒れ予防などといった効果を宣伝することはできません。

化粧品はどちらかというと、清潔にしたり美化したりといったことを目的としているからです。

ただし、先述した通り、養毛剤には明確な定義がありません。

一般的には育毛剤として扱われている商品が養毛剤として紹介されているようなケースもままありますし、医薬部外品だといわれる育毛剤の中にも、化粧品に属する者があるという風に、とてもややこしい現状となっています。

目的

養毛剤という字を見ると、髪の毛を養うという風に読めるので、髪の毛の健康状態を保ったり、髪の毛が健全に成長することを助けたりする働きがあるように思えます。

ただ、日本大百科全書によると、養毛剤は「清涼感と芳香を目的としている」とされています。

清涼感と芳香は、まさに化粧品によって得られる効果だということが可能です。

そのため、養毛剤は化粧品に分類されることが多いのですが、同書の中で、養毛剤は「一般用医薬品、または医薬部外品として市販されている」とも書かれています。

医薬品や医薬部外品、化粧品の分類からすると明らかに矛盾していることとなるのですが、この点にも養毛剤の存在のあいまいさが表れているといえそうです。

POINT

✔養毛剤は髪の毛の健康状態を保ったり、髪の毛が健全に成長することを助けたりする働きがある

✔養毛剤使用の目的は清涼感と芳香である

養毛剤の成分は育毛剤の成分と何が違う?

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養毛剤と育毛剤はともに医薬品ではなく、医薬部外品や化粧品に属するものであることが分かりました。

では、養毛剤と育毛剤とでは、配合されている成分が異なるのでしょうか。

養毛剤に含まれている成分はさまざまで、延命草抽出エキスやニンジン抽出エキス、センブリ抽出エキスやボタンピエキスといった植物由来の成分、塩酸ピリドキシンやエチニルエストラジオール、イソプロピルメチルフェノールなどがあります。

一例として、イソプロピルメチルフェノールについて見ていきましょう。

イソプロピルメチルフェノールは、医薬品に用いられることもあれば、医薬部外品に用いられることもあり、また、化粧品に用いられることもあります。

イソプロピルメチルフェノールには、殺菌作用や抗酸化作用などといった働きがあり、無味無臭、皮膚への刺激がほとんどないなどといった特徴があります。

いわば、非常に「使える」成分と言えます。

養毛剤に含まれている成分としては他にも、プラセンタエキスやアロエエキス、オランダカラシエキス、ニンニクエキス、マツエキス、セイヨウキズタエキス、ローズマリーエキス、ゴボウエキスなど枚挙に暇がありません。

育毛剤に含まれている成分としては、センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、塩酸ジフェンヘドラミンなどが有名です。

育毛剤の代表的なものとしては、チャップアップやイクオス、ブブカなどがあげられますが、センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、塩酸ジフェンヘドラミンはその3つに共通して配合されています。

センブリエキスはその名の通り、センブリという植物から抽出されたエキスのことで、古くから漢方治療にもちいられてきたものでもあります。

センブリエキスには、炎症を静めたり酸化から頭皮を守ったりする効果があるほか、近年になって血行を促進する効果があることも分かってきているということです。

そのため、多くの育毛剤にセンブリエキスが配合されるようになってきています。

グリチルリチン酸ジカリウムは、カンゾウ(甘草)と呼ばれる植物に含まれている成分です。

カンゾウはやはり漢方治療に用いられることがあり、炎症を抑えたり、アレルギーを抑えたりする働きがあるとされています。

グリチルリチン酸ジカリウムも、最近では多くの育毛剤に含まれるようになっていますが、その理由は、グリチルリチン酸ジカリウムの働きによって頭皮の炎症やアレルギー反応を鎮め、頭皮環境を改善することが期待できるからです。

塩酸ジフェンヘドラミンは、一般的には抗ヒスタミン剤に用いられている成分です。

抗ヒスタミンということからも分かるように、かゆみや炎症の原因となる物質の分泌を抑える効果があるとされています。

薄毛の原因の1つとして、頭皮の炎症やかゆみによって、髪の毛の生えにくくなることがあげられています。

そこで、塩酸ジフェンヘドラミンの持つ抗ヒスタミン作用によって、頭皮環境の改善を図ることが可能となっているのです。

ここまで見てきて分かるように、育毛剤に含まれている成分は積極的に髪の毛を生えさせるというよりは、頭皮環境を改善して、髪の毛が生える下準備をする働きが期待されているといえます。

育毛剤にも養毛剤と同様、植物から抽出されたエキスが多数配合されています。

また、養毛剤の中には、医薬部外品に分類されているものも多数あります。

このあたりが、育毛剤と養毛剤との区別をしにくくさせている原因と言えます。

POINT

✔養毛剤と育毛剤は医薬部外品や化粧品に属するものである

✔養毛剤の中には、医薬部外品に分類されているものも多数あり、育毛剤と養毛剤の区別がしにくくなっている

 

分類 有効成分 効果 副作用
発毛剤 医療用医薬品、フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルなど ジヒドロテストステロンの産生を抑え、発毛、血行を促進 男性機能の低下、体毛が濃くなるなど
育毛剤 主に医薬部外品、グリチルリチン酸ジカリウム、塩酸ジフェンヘドラミンなど 頭皮の炎症やかゆみを抑え、頭皮環境を改善 アレルギーやかゆみ、炎症の可能性
養毛剤 主に化粧品、植物抽出エキスなど 頭皮の栄養状態を改善、健康な毛髪の維持 ほぼなし

養毛剤は育毛剤と毛髪の促進する作用のどこが違う?

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養毛剤と育毛剤との違いについて、配合されている成分の面から見てきましたが、では、養毛剤と育毛剤とでは、毛髪の成長促進に関してどのような作用の違いがあるのでしょうか。

毛髪の成長を促進するという点で、養毛剤にはどのような作用が期待されているのでしょう。

養毛剤に含まれている成分を見てみると、植物由来の成分の多いことが分かります。

また、化学的成分を見ても、頭皮への刺激が少なかったり、無味無臭であったりと、比較的人体にとって無害なものが多いという特徴があります。

そのため、養毛剤を使うとみるみる発毛効果がみられるというよりは、現在生えている髪の毛の状態をキープしたり、頭皮の潤いを保ったりといった、比較的緩やかな効果が期待されているようです。

育毛剤には、養毛剤にはあまりみられない成分である、グリチルリチン酸ジカリウム、塩酸ジフェンヘドラミンなどが配合されています。

いずれも頭皮環境を良好に保ち、髪の毛が生えてくる下準備をするといった働きがあります。

では、頭皮環境が良好になると、なぜ髪の毛が生えやすくなるのでしょうか。

育毛剤に含まれている有効成分によって、頭皮の炎症やかゆみを抑えることができると、単純に頭皮を掻くようなことがなくなります。

炎症やかゆみがある時に、爪などで頭皮をガリガリ掻いてしまうと、頭皮を傷つけてしまうこととなります。

そこに細菌が繁殖するなどということがあれば、さらに頭皮環境が悪化し、抜け毛のリスクが上昇してしまうのです。

育毛剤の有効成分によって頭皮環境が改善されると、ヘアサイクルの正常化が期待できます。

実は、発毛にとってもっとも重要なことは、ヘアサイクルが正常化されることなのです。

では、ヘアサイクルとはどのようなことをいうのでしょう。

ヘアサイクルとは、1本の髪の毛が生えてから抜け落ちていくまでの周期を意味します。

一般的に、人の髪の毛は10万本あるとされており、それぞれにヘアサイクルがあります。

そのため、1日に50本から100本程度の髪の毛が抜けることとなっているのです。

正常なヘアサイクルは、髪の毛の成長期→退行期→休止期といった風に経過します。

ヘアサイクルが正常な場合、その大半が髪の毛の成長期に充てられることが分かっています。

一般的に、正常なヘアサイクルは4年から7年周期とされており、その期間のうち、85%から90%を髪の毛の成長期が占めているということです。

髪の毛の成長期が終わると、次に退行期を迎えることとなります。

髪の毛は、毛包の中にある毛乳頭から栄養を受け取った毛母細胞が、細胞分裂を繰り返すことによって成長します。

ヘアサイクルが退行期に入ると、毛母細胞が毛乳頭から離れることとなります。

つまり、毛母細胞が毛乳頭から栄養を受けられなくなるということです。

そして、毛乳頭から離れた毛母細胞(毛根)は、徐々に頭皮の表面へと移動していきます。

ヘアサイクルのうち、退行期の占める期間はおよそ2週間から3週間とされています。

そして、退行期を過ぎると次に、2ヶ月から3ヶ月に及ぶ休止期を迎えることとなり、やがて髪の毛は抜けおちていくのです。

ただ、ヘアサイクルが正常に推移していれば、休止期の間にも新しい髪の毛の成長が始まっています。

そして、新しく生えてきた髪の毛によって、休止期にあった古い髪の毛が抜けおちることとなるのです。

抜け毛に悩んでいる人の場合、このヘアサイクルに異常のみられることがよくあります。

分かりやすい例として、男性型脱毛症の場合を見てみたいと思います。

抜け毛とヘアサイクルとの関係について、男性型脱毛症を例に見ていきたいと思います。

男性型脱毛症は「AGA」ともよばれており、壮年期や中年期の男性にみられる代表的な脱毛症です。

男性型脱毛症の原因はいろいろあるのですが、抜け毛を誘発してしまう要因として、ジヒドロテストステロンの存在があげられています。

ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンであるテストステロンが、5α-リダクターゼと呼ばれる還元酵素の触媒作用によって、より強力な男性ホルモンとなったもののことを言います。

ジヒドロテストステロンは、男性ホルモン受容器(アンドロゲンレセプターと言います)に反応することで、サイトカインの一種である「TGF-β」を産生します。

サイトカインは、免疫に関する細胞から分泌されるたんぱく質の一種で、多くの種類があることで知られています。

ただ、サイトカインの多くが、免疫や炎症にかかわっているとされています。

その他にも、細胞の増殖や分裂にかかわっていたり、反対に、細胞が死亡することにかかわっていたりすることもあるということです。

TGF-βは、細胞が分裂することを抑制し、細胞の死亡を招くタイプのサイトカインとして知られています。

男性型脱毛症の現場においてTGF-βは、「退行期誘発因子」と呼ばれています。

つまり、ジヒドロテストステロンによってTGF-βが産生されることで、ヘアサイクルが退行期に向かい、髪の毛の成長期が短縮されてしまうという訳なのです。

髪の毛の成長期が短縮されてしまうと、その髪の毛が生えていた毛根部では、新しい髪の毛の成長がまだ始まっていないことになってしまいます。

そのため、髪の毛が抜けおちてから新しい髪の毛の生えるまでにタイムラグが生じ、結果として薄毛が進行してしまうのです。

薄毛の範囲が広がると、頭皮が紫外線などによるダメージを受けやすくなり、頭皮環境が悪化しやすくなります。

それによってまたヘアサイクルが乱れるという悪循環に陥るのです。

POINT

✔養毛剤は髪の状態をキープしたり頭皮の潤いを保つ効果がある

✔育毛剤は髪の毛が生えてくる下準備をする働きがある

養毛剤は育毛剤と同じ育毛するもの

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ここまで、養毛剤と育毛剤との共通点や違いについて見てきました。

Wikipediaで「養毛剤」や「育毛剤」を検索すると、いずれも個々の詳しい説明が出る前に、「脱毛症」のページへ飛びます。

つまり、養毛剤や育毛剤には、それぞれ独立したページを作るほど、明確な定義がないということが分かります。

これが発毛剤であれば、フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルについて詳しく解説したページがあります。

では、脱毛症に対して、養毛剤や育毛剤はどのような働きを発揮するのでしょうか。

養毛剤には、天然の植物から抽出されたエキスが多く含まれています。

それらの多くが、頭皮の血行を促進したり、頭皮の栄養状態を改善したりして、頭皮環境を良好にすることを目的としています。

先述したように、抜け毛の原因の多くが、ヘアサイクルの異常によって引き起こされること、そして、ヘアサイクルの乱れが頭皮環境の乱れによってもたらされるということでした。

養毛剤に含まれている成分によって頭皮環境を改善することができれば、ヘアサイクルが正常化し、結果として髪の毛の健全な成長を促進することが可能となるのです。

これまで見てきたように、養毛剤と育毛剤とには明確な境界線がありません。

主に化粧品扱いされる養毛剤の中にも医薬部外品のものがあります。

また、一般的には医薬部外品であることが多いとされる育毛剤の中にも、化粧品が存在しています。

1つだけ言えることは、養毛剤は育毛剤と同じように扱われることがありますが、発毛剤とは異なるということです。

養毛剤との効果の違いを比較

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脱毛症がみられるときには、発毛剤や育毛剤、そして養毛剤が用いられることとなります。

基本的には発毛剤は医療用医薬品であり、育毛剤は医薬部外品、そして養毛剤は化粧品であるとされています。

そのため、効果の面で見ると、医療用医薬品である「発毛剤」>医薬品である「育毛剤」>化粧品である「養毛剤」の順になります。

明らかに脱毛症が認められる場合には発毛剤を、抜け毛が気になる場合には育毛剤を、将来の薄毛を予防するためには養毛剤を、などといった使い分けをするのが賢明かもしれませんね。

POINT

✔養毛剤や育毛剤には、明確な定義がなく同じ育毛するものである

✔養毛剤は育毛剤と同じように扱われるが、発毛剤とは異なる

まとめ

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今回は養毛剤とはなんなのか、発毛剤や育毛剤とはどう違うのかなどについて見てきました。

一般的には、発毛剤がもっとも効果が高く、育毛剤がその次で、養毛剤の効果がもっともゆるやかだと考えられています。

ただ、養毛剤と育毛剤には明確な違いがないことも分かって頂けたことと思います。

どちらかと言うと髪の毛を強く育てたり、髪の毛が育つ土壌を整えたりするのが育毛剤で、養毛剤は現在生えている髪の毛の状態を維持することを目的としていると言えそうです。

明らかに脱毛症が目立つような場合は、医療機関を受診して、発毛剤を処方してもらうとよいでしょう。

少し抜け毛が気になり始めたような人は育毛剤を利用し、将来の薄毛を予防したい人は、養毛剤を利用するのがよいと言えそうです。

自分がどれを使っていいか分からないようであれば、一度、薄毛を専門としている病院やクリニックで相談することをお勧めします。

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